山からの木が教えてくれること




木を選ぶ時、何に注意するのか
家を改修する経験のある大工に話しを聞くと、日本の材料でつくった家が一番いいと言います。たぶんそれは、家を長く使った後、壁の中など見えない部分を修理をしたりする時の大工さん自身の実体験じゃないかと思うのです。手元の気候図を見ると分かることがあります。

日本は南北に長く、北は北海道のツンドラ地方から南は九州・沖縄の亜熱帯地方まで広いので、一言で日本の気候はとは言い難いのですが、東海地方などに限定すると、この場所は日本では表日本式の温帯地方ですから、夏は高温多湿で冬は低温低湿が当たり前です。

しかし、世界は色々ですね。北半球を比較して世界は色々だという事が分かります。マニラは1年を通じて高温で、夏・冬の季節に湿度が変わるだけです。ロンドンは夏は適温適湿で冬は低温高湿です。冬温度が低くて湿度が高いので結露して霧の街ロンドンと呼ばれる訳です。ニューヨークは夏は高温適湿で冬は低温適湿。こういう街は夏は日陰に入ると、サーと汗が引いて気持ちよいと思います。東京も静岡と同じで夏は高温高湿で冬は低温低湿。冬は寒くて、乾燥しているのでカゼが繁殖しやすく流行るわけですが世界を見ると、冬でも湿度が下がるところばかりでないのが面白いですね。

この気候は毎年同じように来るものであり、変えられないものです。ですから住む人間が適応しなければいけないのです。

毎年天竜の山で冬に行う伐採見学会の様子

伐採を見学しながら、製材所やきこりさんが木のお話を教えてくれます。

虫だって木だって人間と同じ 
食べ物に旬があるように、木にも旬があります。旬の野菜が美味しいように、木にも美味しい時と、そうでない時があります。もちろん、私たちが食べるわけではなのですが、木を食料にしている虫にとっては大事なこと。虫だって美味しい時に収穫された木を好んで食べるのです。言い換えると、美味しくない時期に伐採された木は、虫に食われにくく、長持ちするといえます。食べ物は美味しい時期を旬といいますが、木は美味しくない時期が切り旬なのですね。


木が美味しい時期というのは、木が盛んに栄養を蓄えて成長している時。4~8月がこの時期で、でんぷんと水をたくさん溜め枝も葉っぱも幹もどんどん成長します。これが、8月のお盆を過ぎた頃から、越冬の休暇期にむけ栄養を減らします。11月~2月、これがいわゆる「切り旬」という伐採に適した時期です。切った木は山に放置し、含水量をさらに減らします。「葉枯らし」という大事な行程です。水を減らしてあげることで、ひずみが少なくなります。

木材が腐ったりシロアリなどの被害がでるのは、日本の気候の条件が深く関係しています。基本的に「温度・栄養・水気」の三つがあると腐る条件が整うのですが、木材には栄養が最初からあります
から高温多湿の夏なんかどうしようもありません。

そう、予防には水分の調節しかないので、水気などを木に影響させないことが大事なのです。風を通すことは昔からの知恵です。また悪くなった部分を交換することも、長く使う住宅では大事なことです。メンテナンスができる構造がいいのです。
もうひとつ、大事なことはツンドラ地方から輸入される材料は、現地で使うのはシロアリのいない地方なのでなんら問題無いのですが、輸入され日本で使用する時この高温多湿とシロアリに対抗しなければいけません。修理を経験する大工が日本材がいいというのは、使う材料で腐りやシロアリ被害が違うようなのです。

輸入材もシロアリ対策や腐るところには、シロアリ処理・防腐処理をするのですが、一度やれば百年は耐久するというのもではないので、できれば国産の材で日本の職人が作る家が、メンテナンスの整った長く住みつなぐ家になる、と職人が心に感じているのだと思います。

Q どちらが杉でしょうか??


 


正解は①! ②はヒノキでした。



●見分け方
見分け方のポイントは、木の身の色です。輪切りにした状態で見て、身が赤身がかっているほうが杉。白身のほうが檜です。また葉っぱでも違いがわかります。同じ針葉樹でもスギの葉はトゲトゲしているのに対し、ヒノキはトゲトゲしていません。
山全体を見る時、クリスマスツリーの様に、とんがった三角形の塊は杉の山。もこもこと丸みを帯びていれば檜の山と覚えておきましょう。

『今年の冬は家族で伐採見学会に行こう!』
T設計室は毎年冬(11月~1月)に天竜の山で伐採見学会を開催しています。
実際に山に入り樹齢80年ほどの杉が伐倒される瞬間を見学していただきます。
木の家を建ててみたい方、木が好きな方、山に入り木の良さを肌で感じてみませんか。




近くの山の木の家づくりで、山の循環社会に参加しませんか?



●「近くの山の木の家づくり」
「木の家ってなにがいいの?」T設計室が近くの山の木で家をつくる理由があります。
近くの山の木で家をつくることは、山に資金を直接戻し、
日本の自然環境を守ることにつながっています。
(毎年冬に開催する、天竜伐採見学会の様子です)


伐採見学会のお問い合わせはT設計室まで
電話:054-354-0182
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